英語では時の概念が重要で下記の様に、過去・現在・未来の時間軸に、それぞれ「基本形」「進行形」「完了形」「完了進行形」の形態があり、合計で12種類の文体が存在しますがその違いを図解で解説します。尚、①~③は本ブログの前半を参照ください。
1.基本事項と例文・使い方
時制の概念の違いを大雑把に定義すると、下記のとおり。
①進行形は【ある一時点での】継続している動作/状態
②完了形は【ある一時点までの】継続していた動作/状態
③完了進行形は、継続している事象の【ある一時点限定での】動作/状態
A.進行形④~⑥ は「(過去/現在/未来の)ある1時点で進行中の動作/状態」を表す
(1)現在進行形:am / is / are + 動詞のing形
(現在のある時点まで)進行中の動作/状態
I am playing the piano now.
【今、ピアノを弾いている最中です】
(2)過去進行形:was / were + 動詞のing形
(過去のある時点まで)進行中の動作/状態
It was snowing when my mother came back home.
【母が帰宅した時、雪が降っていた最中だった】
(3)未来進行形:will be + 動詞のing形
(未来のある時点まで)進行中の動作/状態
It will be rainning at five o'clock tomorrow morning.
【明日の朝5時は、雨が降っている最中だろう】
B.完了形⑦~⑨ ⇒「(過去/現在/未来の)ある1時点までに完了する動作/状態」を表す
(4)現在完了形:have (has) + 過去分詞
①継続:「(過去のある時点から)現在まで同じ状態が続いている」動作/状態を表現
I have been busy since yesterday.
【昨日からずーと忙しい】
➡ 《for / since》が使われる
②完了:「(過去の動作が)今時点で完了した」動作/状態を表現
I have already finished my homework.
【既に宿題を終えました】
➡ 《just / already / yet》が使われる
③経験:「過去から現在まで~したことがある」経験を表現
I have been to Japan twice.
【私は2度日本に行ったことがある】
➡ 《never / ever / once / twice / three times》等が使われる
④結果:「(過去の結果が)今現在も続いている」動作/状態を表現
My mother has gone to Tokyo.
【母は東京に行ってしまった(暗に、今も東京に居るニュアンス)】
(5)過去完了形:had + 過去分詞
①継続:「(過去のある時点まで)同じ状態が続いていた」動作/状態を表現
I had been busy since yesterday.
【昨日までずーと忙しかった】
②経験:「(過去のある時点までの)経験」を表現
I had been to Japan twice.
【私は2度日本に行ったことがあった】
③完了:「(過去のある時点でまでに)完了した」動作/状態を表現
I had already finished my homework when my mother came home.
【母が帰宅した時には、既に宿題を終えていました】
④結果:「(過去のある時点に)完了した」動作/状態を表現
My mother had gone to Tokyo because her husband had been dead .
【母は夫と死別したので、東京に行ってしまった】
⑤大過去:「(過去のある時点よりも更に古い過去に)完了した」動作/状態を表現
I gave her my book that I had bought.
【私が買った本を彼女にあげた】
➡『 I gave her my boo』より《 I had bought.》の方が古い過去で時制が異なっている
(6)未来完了形:will have + 過去分詞
①継続:「(未来のある時点まで)同じ状態が続く」動作/状態を表現
I will have been busy untill tomorrow.
【明日までずーと忙しいだろう】
②経験:「(未来のある時点までに)経験するだろう」
I will have been to Japan twice if I go there again.
【もし再度日本に行くなら、日本に行くのは2回目になるだろう】
③完了/結果:「(未来のある時点でまでには)完了するだろう」動作/状態を表現
I will have finished my homework when my mother comes home.
【母が帰宅する時には、宿題を終えているだろう】
C.完了進行形⑩~⑫ ⇒「継続していた事象のある時点限定での動作/状態」を表す
(7)完了進行形:have/ had/ will have / been + 動詞のing形
①現在完了進行形「(現在まで)同じ状態が続く」動作/状態を表現
She has been sleeping for three hours.
【今時点で、彼女は3時間ずーと寝ている】
②過去完了進行形「(過去のある時点まで)同じ状態が続いていた」動作/状態を表現
She had been sleeping for three hours when you came back.
【あなたが戻って来た時点で、彼女は3時間ずーと寝ていた】
③未来完了進行形「(未来のある時点で)同じ状態が続いているだろう」動作/状態を表現
She will have been sleeping for three hours when you come back.
【あなたが戻って来る時点で、彼女は3時間ずーと寝ていることになるだろう】
時制の違いを図解で表したイメージ図
2.注意/暗記するポイント
(1)《時/条件の副詞節》は、未来時制は使えず現在形を用いる。
✖ I will have finished my homework when my mother will come home.
➡ I will have finished my homework when my mother comes home.(現在形)にする【母が帰宅する時には、私は宿題を終えているだろう】
✖ I will have been to Japan twice if I will pass the Keio Univ exam.
➡ I will have been to Japan twice if I pass the Keio Univ exam.(現在形)にする
【もし慶応大学の入試に通れば、私は2回日本に行くことになる】
尚、《時/条件の副詞節で使われる接続詞》は、下記のとおり。
時に関するもの
when (~する時)
Whenever (~する時はいつでも)
as soon as (~すると直ぐに)
before (~する前に)
after (~した後に)
till (~までずーと)
条件に関するもの
if (もし~ならば)
unless (もし~でないならば)
☞但し【時/条件の名詞節】では、未来時制は使えるので要注意
Do you know when he will come back.
➡knowの目的語=名詞節になっている
I do not know if it will be fine tomorrow.
➡knowの目的語=名詞節になっている
(3)進行形は継続している動作を示すので《状態を表す動詞》は進行形で使わない。
①知覚や認識を示す動詞例
see【~見える】
hear【~を聞こえる】
know【~を知っている】
smell【~を匂う】
②存在や関係を示す動詞例
be【~である】
belong to 【~に属する】
resemble【~に似ている】
have【~を持っている】
own【~を所有している】
3.今回のアドバイス
9個の文体の違いを理解できましたでしょうか?日本語ではこの違いはあまり意識していないので難しい内容です。そのため、この違いをマスターするには例文を多く覚えるしか方法はないです。例文を暗記するためには参考書とドリルでの訓練が必要です。
注目の参考書
時制の概念の理解を深めるためにこの様な特化した参考書を活用するのはありです。覚えるべき例文を探せない時は、この様な参考書を利用する価値があります。
現在完了の復習はこちらを参照ください。
動画を見ると理解が深まるので視聴をお勧めします。