現在形は実は奥が深い。例えば《The sun rises in the east.【太陽が東から昇っている】》の訳は正しいか?答えはNo。現在形だけでなく、進行形/完了形/完了進行形、等の時制の違うケースで適切な和訳をどうすれば良いかを知りたい方はご参照。
目次
1. 結論
英語には 過去・現在・未来の時間軸に「基本形」「進行形」「完了形」「完了進行形」の合計で12種類の時制の文体がある。その違いは下記のとおり。
過去 | 現在 | 未来 | |
基本形 | ①過去形 | ②現在形 | ③未来形 |
進行形 | ④過去進行形 | ⑤現在進行形 | ⑥未来進行形 |
完了形 | ⑦過去完了形 | ⑧現在完了形 | ⑨未来完了形 |
完了進行形 | ⑩過去完了進行形 | ⑪現在完了進行形 | ⑫未来完了進行形 |
①現在形は【今を中心に、過去、現在、未来にまたがる】動作/状態
②進行形は【ある一時点での】継続している動作/状態
③完了形は【ある一時点までの】継続していた動作/状態
④完了進行形は、継続している事象の【ある一時点限定での】動作/状態
2. 時制のイメージと特徴
1⃣ 現在形⇒「過去、現在、未来すべてに起ること」に使われる
The sun rises in the east every day.
【毎日、太陽は(昨日や今日や明日も)東から昇る】
⇒「現在形」の名称に捉われて
「太陽が東から昇っているところだ」と状態を示す意味にしない様に要注意。
2⃣ 進行形④~⑥ ⇒「(過去/現在/未来の)ある1時点で進行中の動作/状態」
(1)現在進行形:am / is / are + 動詞のing形
(現在のある時点まで)進行中の動作/状態
I am playing the piano now.
【今、ピアノを弾いている】
(2)過去進行形:was / were + 動詞のing形
(過去のある時点まで)進行中の動作/状態
It was snowing when my mother came back home.
【母が帰宅した時、雪が降っていた】
(3)未来進行形:will be + 動詞のing形
(未来のある時点まで)進行中の動作/状態
It will be rainning at five o'clock tomorrow morning.
【明日の朝5時は、雨が降っているだろう】
3⃣ 完了形⑦~⑨ ⇒「(過去/現在/未来の)ある1時点までに完了する動作/状態」
※完了形には「継続」「完了」「経験」等があるが、
これらを見分けるには、副詞句《内に記載された語》に注目すべき。
(4)現在完了形:have (has) + 過去分詞
①継続「(過去のある時点から)現在まで同じ状態が続いている」動作/状態を表現
I have been busy since yesterday.
【昨日からずーと忙しい】
➡ 《for / since》が使われる
②完了「(過去の動作が)今時点で完了した」動作/状態を表現
I have already finished my homework.
【既に宿題を終えました】
➡ 《just / already / yet》が使われる
③経験「過去から現在まで~したことがある」経験を表現
I have been to Japan twice.
【私は2度日本に行ったことがある】
➡ 《never / ever / once / twice / three times》等が使われる
④結果「(過去の結果が)今現在も続いている」動作/状態を表現
My mother has gone to Tokyo.
【母は東京に行ってしまった】(暗に、今も東京に居るニュアンス)
(5)過去完了形:had + 過去分詞
①継続「(過去のある時点まで)同じ状態が続いていた」動作/状態を表現
I had been busy since yesterday.
【昨日までずーと忙しかった】
②経験「(過去のある時点までの)経験」を表現
I had been to Japan twice.
【私は2度日本に行ったことがあった】
③完了「(過去のある時点でまでに)完了した」動作/状態を表現
I had already finished my homework when my mother came home.
【母が帰宅した時には、既に宿題を終えていました】
④結果「(過去のある時点に)完了した」動作/状態を表現
My mother had gone to Tokyo because her husband had been dead.
【母は夫と死別したので、東京に行ってしまった】
⑤大過去「(過去のある時点よりも更に古い過去に)完了した」動作/状態を表現
I gave her my book that I had bought.
【私が買った本を彼女にあげた】
➡『 I gave her my book』より《 I had bought.》の方が古い過去
(6)未来完了形:will have + 過去分詞
①継続「(未来のある時点まで)同じ状態が続く」動作/状態を表現
I will have been busy untill tomorrow.
【明日までずーと忙しいだろう】
②経験「(未来のある時点までに)経験するだろう」動作/状態を表現
I will have been to Japan twice if I go there again.
【もし再度日本に行くなら、日本に行くのは2回目になるだろう】
③完了/結果「(未来のある時点でまでには)完了するだろう」動作/状態を表現
I will have finished my homework when my mother comes home.
【母が帰宅する時には、宿題を終えているだろう】
4⃣ 完了進行形⑩~⑫ ⇒「継続していた事象のある時点限定での動作/状態」
(7)完了進行形:have/ had/ will have / been + 動詞のing形
①現在完了進行形:「(現在まで)同じ状態が続く」動作/状態を表現
She has been sleeping for three hours.
【今時点で、彼女は3時間ずーと寝ている】
②過去完了進行形:「(過去のある時点まで)同じ状態が続いていた」動作/状態
She had been sleeping for three hours when you came back.
【あなたが戻って来た時点で、彼女は3時間ずーと寝ていた】
③未来完了進行形:「(未来のある時点で)同じ状態が続いていると思われる」
動作/状態
She will have been sleeping for three hours when you come back.
【あなたが戻って来る時点で、彼女は3時間ずーと寝ていることになるだろう】
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3.本章の豆知識
時制の問題で良くあるのは 「《時/条件の副詞節》は未来時制を使えないが
《名詞節》だと未来時制は使える」というものだ。この違いの暗記を推奨。
(1)《時/条件の副詞節》は、未来時制は使えず現在形を用いる。
✖ I will have finished my homework when my mother will come home.
〇 I will have finished my homework when my mother comes home.
【母が帰宅する時には、私は宿題を終えているだろう】
✖ I will have been to Japan twice if I will pass university exam.
〇 I will have been to Japan twice if I pass university exam.
【もし大学の入試に通れば、私は2回日本に行くことになる】
尚、《時/条件の副詞節で使われる接続詞》は、下記の2通り。
①時に関するもの
when (~する時) / Whenever (~する時はいつでも) / as soon as (~すると直ぐに)
before (~する前に) / after (~した後に) / till (~までずーと)
②条件に関するもの
if (もし~ならば) / unless (もし~でないならば)
⑵但し【時/条件の名詞節】では、未来時制は使えるので要注意
Do you know when he will come back ?
➡knowの目的語=名詞節になっている
I do not know if it will be fine tomorrow.
➡knowの目的語=名詞節になっている
(3)進行形は継続している動作を示すので《状態を表す動詞》は進行形で使わない⇒「中断や再開できない内容の動詞は進行形にできない」と覚えると便利
①知覚や認識を示す動詞 ➡(中断や再開できない)
see【~見える】/ hear【~を聞こえる】/
know【~を知っている】/ smell【~を匂う】
( ✖ He is felling bad.としない)
②永続的/本質的な状態を示す動詞 ➡(中断や再開できない)
be【~である】/ belong to 【~に属する】/ resemble【~に似ている】
/ have【~を持っている】/ own【~を所有している】等
( ✖ I am having a pen.としない)
③心理を示す動詞 ➡(中断や再開できない)
like 【~を好む】/ love【~を好む】 / know【~を知る】 / want 【~を欲する】
/ believe【~を信じる】 / imagine 【~を考える】/ doubt 【~を疑う】
/ remember【~を覚えている】 / think【~を考える】 等
( ✖ I am knowing Mr. Tanaka.としない)
⇒逆説的に「中断や再開できる内容の動詞は進行形にできる」
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現在完了は、こちらから確認することをお薦め。
https://howto-komarigoto.work/entry/17_present_perfect_tense#gsc.tab=0
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