不定詞を否定する「not to不定詞」には注意が必要。例えば《I listened attentively not to miss a single word.【私は一言も聞き逃さない様に耳を傾けた】》は正しいか?答えはNo。何故正しくないのか、また独立不定詞の攻略法を知りたい方は下記をご参照。
目次
- 1. 不定詞の3用法の覚え方
- 2. 「予定/義務/命令/運命」等の例文
- 《Brake !》効率的な英語勉強法のご提案(興味のある方はご参照ください)
- 3. 独立不定詞の慣用表現
- 4. 原形不定詞の慣用表現
1. 不定詞の3用法の覚え方
※ 不定詞3用法の見分け方は、下記の5パターンを暗記することをお薦め。
⑴《名詞+to不定詞》なら形容詞的用法
「~するための/ ~すべき」の意味で、目的語(名詞)の内容を補足する。
①Jiro has many frends to play baseball.
【ジローは野球をする友人が多数いる】
⇒「to play baseball 」は「many friends」の内容を補足説明している。
② Please give me something to eat.
【何か食べるものをください】
⇒「to eat」は「something」を補足説明
⑵《動詞+to不定詞》なら副詞的用法
下記の4つの意味で、動詞や形容詞の内容を補足する。
①目的(~するために)
I came to the park (in order) to play with my friends.
【友達と遊ぶために公園に来た】
⇒目的を強調する場合は[ in order to / so as to ]を用いる
②原因/理由(~して…)
I am glad to see you.
【お目にかかれて光栄です】
⇒【嬉しい(glad)】や【驚いた(suprised)】等の感情を表す語が前に来る
③判断の根拠(~するなんて…)
He must be foolish to say such a stupid word.
【そんな馬鹿な事を言うなんて彼は愚か者に違いない】
④結果を表す表現
a) wake up to find~「目覚めたら~と分かった」
I woke up to find myself in my room
【目覚めたら自分の部屋に居た】
I woke up to find it raining.
【目が覚めると雨が降っていた】
b) graw up to be~「成長して~になった」
He grew up to be a famous doctor.
【彼は成長して医者になった】
I want to grow up to be a singer.
【私は大人になって歌手になりたい】
c) live up to be ~「~歳まで生きた」
My father lived up to be 100 years old.
【私の父は100歳まで生きた】
d) only to + 動詞 ~「結局~に終わっただけだった(残念というニュアンス)」
I workde very hard only to loose much money.
【私は一生懸命働いたが、結局多くの金を失っただけで残念だった】
e) never to + 動詞 ~「決して~しなかった」
My brother went to Tokyo, never to come back.
【兄は東京に行って、決して戻らなかった】
⑶《主語+be動詞+[形容詞]+to不定詞》なら名詞的用法
「~すること」の意味で、主語の内容を補足する。
①Taro's will is to be a doctor.
【タローの意志は医者になる事です】
⇒「to be a doctor」は「Taro's will」の補語となっている。
② It is very difficult to revise the problem.
【その問題を改善するのは大変難しい】
⇒「It 」=「to revise the problem」で 代替主語の関係。
⑷《動詞+to不定詞》の形で、不定詞が動詞の目的語なら名詞的用法
① I decided to retire.= I decided that I would retire.
【私は引退することを決心した】
⇒下記の動詞は、that節も目的語にできるので覚えておくと便利
agree / arrange / claim / consent / decide / demand / desire / expect / fear / forget / hope / intend / learn / prefer / pretend / promise / propose / regret / remember / wish
② I can't afford to buy a new car.【私には新車を買う余裕がない】
⇒下記の動詞は、①と違いthat節を目的語にできないので、要注意。
afford / aim / attempt / begin / care / cease / continue / decline / endeavor / hate / like / love / manage / mean / offer / plan / refuse / start / try / volunteer / want
ⅹ I can't afford that I will buy a new car.
⑸《疑問詞+to不定詞》で名詞句を作り不定詞が動詞の目的語なら名詞的用法
① She is wondering what to do with these old clothes.
【彼女はこれらの古着をどうしようかと悩んでいる】
② Ask me when and where to serve tea and cake.
【何時どこにお茶とケーキを出せば良いのか私に聞きなさい】
2. 「予定/義務/命令/運命」等の例文
※不定詞の「予定/義務/命令/運命」等を意味する表現を暗記することをお薦め。
①予定【これから~する予定だ/~する事になっている】
I am to go to school from now.
【今から学校に行く予定です】
②義務/命令【~すべきである】
You are to stay home.
【あなたは家に居るべきです】
③可能性【~する事ができる】
A lot of stars are to be seen tonight.
【今夜は多くの星を見ることができる】
④運命【~する運命だ】
He is to be dead at the end of this month.
【彼は今月末に亡くなる運命だ】
⑤意図/目的【~するつもりである】
If you are to be rich, you shoud work much harder.
【もしお金持ちになるつもりなら、もっと懸命に働くべきだ】
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3. 独立不定詞の慣用表現
※ 独立不定詞の慣用表現と意味を暗記することをお薦め
①To tell the truth, I am not your brother.
【実を言うと私はあなたの兄ではない】
②To be frank with you, I don't like this food.
【正直に言うと、私はこの食べ物を好まない】
③To begin / [start] with, you must stat this work.
【まず始めに、この仕事をする必要がある】
④To do her justice, we must say that she was right to refuse.
【公平に見て、彼女の拒絶が正しかったと言わざるをえない】
⑤To be sure, this is true.
【確かに、これは事実だ】
⑥To make matters worse, it is getting dark and cold.
【更に悪い事に、暗く又寒くなっている】
⇒類似表現:To make matters better,【更に良い事に】
⑦To make a story short, he is a crazy man.
【端的に言うと、彼は狂人だ】
⑧To change the subject, but does anyone know how Taro is doing?
【話は変わるが、タローはどうしているかな】
⑨It is a shock, to say the least.
【控えめに言っても、ショックだ】
⇒to say the leastの直前に自分が言ったことを強調するために使う
⑩To think (that) we are sisters and I never knew it.
【私たちが姉妹で私が全然それを知らなかったとはねえ(驚きだ)】
⑪So to speak, she is walking dictionary.
【言わば、彼女は生き字引だ】
⑫Needless to say, you must drive a car carefully.
【言うまでもなく、車の運転には注意しなければならない】
⇒類似表現:not to speak of~ / not to mention,
⑬He is slim, not to say skinny.
【彼はガリガリとは言わないまでも、痩せている】
⑭Strange to say, he is known to everybody.
【不思議な事に彼は皆に知られている】
4. 原形不定詞の慣用表現
※ 原形不定詞の慣用表現と意味を暗記することをお薦め
(1)《had better+原形不定詞》
【 ~した方が良い】 (1人称以外で、忠告の意)
You had better stop drinking too much.
【多量の飲酒を止めた方が良い】
①否定文は《had better not+原形不定詞》
【 ~しない方が良い】
⇒「not」の位置に注意
You had better not stay home.
【あなたは家に居ない方が良い
②疑問文は《Hadn`t+主語+better+原形不定詞?》
【~した方が良いのではないか?】
Hadn't we better go alone?
【一人で行く方が良いのではないか】
③付加疑問文は【~した方が良いですよね】
⇒普通の付加疑問文と同じ
We had better put off our jacket in the room, hadn't we ?
【私たちは部屋では上着を脱いだ方が良いですよね】
(2)《would rather / [sooner]+原形不定詞+than…》
【…よりもどちらかと言うと ~したい】
①I 'd rather / [sooner] stay home today than work at my office.
【今日はオフィスで仕事よりもどちらかと言うと家に居たい】
⇒「'd rather」の様に短縮して用いられる事が多い
②否定文は《would rather not+原形不定詞》
【どちらかと言うと ~したくない】
I would rather not stay home.
【どちらかと言うと家に居たくない】
③疑問文は《Would+主語+ rather +原形不定詞 ?》
【どちらかと言うと ~したいですか?】
Would you rather stay home ?
【どちらかと言うと家に居たいですか】
(3)《cannot but+原形不定詞》
【 ~せざるを得ない】
① I cannot but feel sorry for her.
【私は彼女に同情を感じ得ない】
②《can't help ~ing》及び 《can't help but +原形不定詞》も同じ意味
I can't help saying so.= I can't help but say so.【そう言わざるを得ない】
⑷《do nothing but/[except]+原形不定詞》
【~してばかりいる】
He did nothing but /[except] write the report from morning to night.
【一日中報告書を書いてばかりいた】
本章の豆知識
(1)不定詞の形容詞的用法では、前置詞の有無に要注意
①自動詞が不定詞になった場合、前置詞が必要。
This is my house to live in.
【これは私が住む家だ】
②逆に、他動詞が不定詞になった場合、前置詞は不要。
This is the town to visit.
【これは私が訪ねたい街だ】
(2)「~しない様に」と言う、目的の内容が否定の場合は、
《in order not to+動詞 / so as not to+ 動詞》の形にする。
⇒単純に〈not+to不定詞〉にしない
I listened attentively in order / [so as] not to miss a single word.
【一言も聞き逃さない様に耳を傾けた】
(3)『It is+形容詞+ for 人+to不定詞』は、
「人について判断する内容の形容詞」の場合は「of +人」になる事に注意。
《foolish(愚か) / kind(親切) / wise(賢い)/ careful(注意深い) / brave(勇敢な) 》等
⇒ It is very foolish of you to do such a thing
【そんな事をするとは愚か者だ】
詳細は下記リンクをご参照
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不定詞と動名詞の見分け方の攻略法を下記で説明。
不定詞と動名詞の使い分けは、下記を暗記することをお薦め。
①不定詞は「未来の話、ポジティブ思考」の内容を意味する動詞に使われる。
②動名詞は「過去の話、ネガティブ思考」の内容を意味する動詞に使われる。
③両方OKの動詞は、限定されているので暗記すればOK。
④意味が違ってくる動詞は、①と②の違いを意識して和訳すると良い。
https://howto-komarigoto.work/entry/15_infinitive_gerund#gsc.tab=0
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