「時制の一致の例外」は間違え易い。例えば《Did you know that WWⅡ had broken out in 1939 ?【あなたは第2次世界大戦が1939年に勃発した事を知っていましたか】》は正しい英文か?答えはNo。何故だか知りたい方は【3-⑵】ご参照。
目次
1.結論
時制の一致の例外事項は、下記の6パターンを暗記する。
①不変の真理や社会通念(諺)のケース
➡現在形のまま
②現在の状態、職業、習慣を表すケース
➡現在形のまま
③歴史上の事実、過去の明白になっている出来事を表すケース
➡過去形のまま
④比較を表す副詞節のケース
➡現在形のまま(現在との比較の場合)
⑤助動詞に「過去形」がない《must/ought to/need》を使うケース
➡現在形のまま
⑥《should》が省略されて、動詞の原形が現れるケース
➡原形のまま
2.時制の一致の原則
時制の一致は、下記の様にケースバイケースで対応が異なる。
⑴下記 a)~c)の時制では、従節の①~⑤すべての時制の文が成立する。
(2)しかし主節の動詞が過去 / 過去完了の場合、下記の通りに時制の一致が起きる。
従節の動詞を、原則として下記のとおり変化させる
①現在➡過去にする
He knows I am ill.
【彼は私が病気だと知っている】
➡ He knew I was ill.
【私が病気だと知っていた】
②過去➡過去完了(又は過去)にする
👉時系列を明確にするには従節を過去完了にするのが無難
He knows I was ill.
【彼は私が病気だったと知っている】
➡ He knew I had been ill.
【彼は既に私が病気だったと知っていた】
③現在完了/過去完了➡過去完了にする
He knows I have been ill.➡ He knew I had been ill.
④未来、未来完了、助動詞➡過去の助動詞にする
He knows I will be ill.➡ He knew I would be ill.
3.時制の一致の例外
(1)従節の動詞の時制が現在のままのケース
①不変の真理や社会通念(諺)の場合
I was taught at school that one plus one is two.
【私は学校で1+1=2だと教わった】
⇒「1+1=2」は不変の真理
Everyone knew that the sun rises from the east.
【誰もが太陽は東から昇ると知っていた】
⇒「太陽は東から昇る」は不変の真理
Investors would often say that time is money.
【投資家はしばしば時は金なりと言ったものだ】
⇒「時は金なり」は社会通念(諺)
②現在の状態、職業、習慣、を表す場合
My teacher asked me what my mather does.
【先生は私に母の職業は何かと尋ねた】
⇒母の現在の職業を聞いているので現在形とする
I said to everyone that I am a high school student now.
【私は皆に今は高校生だと言った】
⇒私の現在の状態を聞いているので現在形とする
(2)従節の動詞の時制が過去形のままのケース
歴史上の事実、過去の明白になっている出来事、を表す場合
Did you know that WWⅡ broke out in 1939 ?
【あなたは第2次世界大戦が1939年に勃発した事を知っていましたか】
✖ Did you know that WWⅡ had broken out in 1939 ?
⇒主節の「Did」に釣られて過去完了形にしない。そのまま過去形にする
(3)比較を表す副詞節のケース
主節と副詞節の間で時制の一致は起きない。
My brother was yonger then than I am now.
【私の今頃よりその頃の兄は幼かった】
The sea was not as polluted as then it is now.
【その頃海は今ほど汚染されていなかった】
⑷助動詞に「過去形」がない《must/ought to/need》を使うケース
助動詞の語形変化
《must/ought to/need》は、過去形がないので現在形のままで良い。
I thought you must leave this town.
【君はこの町を離れるべきだと私は思った】
She said that you ought to come back.
【あなたは戻るべきだと彼女は言った】
👉但し、過去形がある助動詞は、時制の一致を受けるので要注意
⑸《should》が省略されて動詞の原形が現れるケース
①判断や感情を表す形容詞が来る《It is ~that》構文の場合
It is + 形容詞 + that + 主語 【+shuold】 + 動詞の原形
⇒ 【+shuold】は省略可能。寧ろ米語では省略が普通
It is natural that the earth (should) go around the sun.
【地球が太陽の周りを回るのは自然なことである】
②主節に提案や要求を表す動詞がある場合
主語 + 動詞 + taht + 主語 【+shuold】+ 動詞の原形
⇒ 【+shuold】は省略可能。寧ろ米語では省略が普通
He insisted that my offer (should) be rejected.
【彼は私の提案は否決されるべきと主張した】
propose [suggest] (提案する)
demand [request] (要求する)
order [command](命令する)
insist (主張する)
request (頼む)
recommend (勧める)、等も同様。
詳細は下記リンクをご参照
https://howto-komarigoto.work/entry/should_004#gsc.tab=0
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間接話法でも、時制の一致と例外は適用されることを知っておくべき。
https://howto-komarigoto.work/entry/indirect_narration_re_003#gsc.tab=0
本章のアドバイス
⑴時制の一致の例外になる要件と動詞の変化を暗記する。[上記3-⑴~⑸参照]
⑵従節の動詞が現在形のままとなるケースを重点的に覚える。
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